私は「ぷちケトン体質」になることを目指しており、そうなることで「太らない、疲れない、老けない」と共に 「がん、認知症などの予防効果」を期待していることを以前 投稿「ケトン体質となるにはココナツオイルでなくMCTオイルが良い理由」でお伝えしました。
そして、2023年10月からはMCTオイルを食事毎に小さじ1杯 取り始め、糖質も意識して減らし、毎日のスロースクワットや週1回 趣味の低山歩きをしておりましたが、2024年2月には腹囲が爆増したこと、そしてMCTオイル摂取を中断したところ、比較的早く88 cmまでに腹囲は低下しましたが、足踏み状態が続いていることを先の投稿「短期間で腹囲が爆増 (80 → 92 cm)したのはMCTオイルの摂取が原因か?」でお伝えしました。
血糖値をリアルタイムで測定出来る機器を購入
「ぷちケトン体質」になるために糖質制限に関する本を数多く読む中で、血糖値をリアルタイム(1分更新)で測定出来る機器があることを知りました。私が手に入れたのはFreeStyleリブレ2(米国アボット社)でAmazonで購入可能です。
糖尿病患者であれば知っていて当たり前の機器だと思われますが、糖尿病とは関わりのない私が初めてその存在を知った時には 「こんなに便利な機器があるんだ」と感激し、早速購入しました。本国では既にFreeStyleリブレ3が販売されているようですが、国内では2024年3月にFreeStyleリブレ2が販売され、初代のように上腕に貼り付けたセンサーにスマホをかざしてスキャンすることなく、bluetoothで情報が取得出来ます。
FreeStyleリブレ2の使い方
上腕の後部に付属のアプリケータを用いてセンサーを貼り付けることで、間質液中のグルコース濃度情報をセンサーの針が2週間拾い続け、スマホに入れたアプリによりリアルタイムで血糖値を知ることが出来ます。装着の仕方や使い方が説明書だけでは分かりにくいところもあったので、事前にユーチューブで調べました。
糖質制限の血糖値への影響はまだ研究段階
興味からFreeStyleリブレ2を即購入したものの、「適度な糖質制限」(「ぷちケトン体質」になること)と「血糖値」にどのような関係があるのかを 実はよく知りませんでした。つまり、「適度な糖質制限でも血糖値は低下しそうだけれど、生体恒常性(身体の状態を一定に保つ性質)があるので変わらなくても不思議はない」と思っていました。論文をあたってみると、2024年にも報告されているホットな話題であることに驚きました。というのも、専門家にとっては、はるか以前に決着している事柄だと思っていたからです。
この論文は、「1型糖尿病の成人が 適度な糖質制限(カロリー摂取の炭水化物比率を50% → 30%)をすると健康に悪影響をもたらすことなく14日間の平均血糖値が低下(11 mg/dL)し、24時間のうち血糖が目標域におさまる時間が増加する」という内容です。この手の研究が少ない理由として、研究を学術的に進める必要があること、製薬業界からの関心が低いこと、研究に時間がかかること が挙げられていました。書かれてはいませんが、当然 FreeStyleリブレのような機器の貢献もあるでしょう。以前であれば、1日に何回も指先から採血して測定する必要があると同時に、そうやって測定しても平均血糖値自体を正確に把握することは困難だからです。
ところで、上述の論文は1型糖尿病の成人を対象としているので、適度な糖質制限が健常人においても平均血糖値の低下をもたらすとは限らない点には留意が必要と思われます。つまり、血糖値が高い糖尿病患者と血糖値が正常な健常人では 結果が異なる可能性が十分に考えられるということです。
現状を把握することに
当初、すきっ腹に甘い缶コーヒーを飲んだり、プチ断食(朝食抜き)したときの血糖値への影響をみたいとも考えましたが、 結局は2週間に渡り いつも通りの食生活を送り、現状を把握することとしました。測定期間中に気を付けたことは、「ぷちケトン体質」となるため 及び 内臓脂肪対策として普段も意識している以下のことです。
・ 砂糖入りの飲食をなるべく避ける
・ 果物は食べ過ぎない(夕食では食べない)
・主食の糖質量は、朝食10 g、昼食20~50 g、夕食15 g(他の食材や調味料から総糖質量として100~130 g程度と推定)。主食が少ない分、油脂、タンパク、野菜は十分に摂る。
・ ベジタブル or タンパク ファーストで食べる(主食は最後に)
・ 高カカオチョコ(70%)を食前、食間に1枚(5 g)食べる
その結果はいかに?
リアルタイムの血糖値の他に、1日の中で血糖値がどのように変化したか(日内パターン)を知ることが出来ます(図1)。また、使用から数日間経つと、それまでの日内パターンを平均してグラフ化してくれる便利な機能もあります(図2)。
リアルタイムの血糖値や日内パターン(図1)を気が向いたときに確認していると、刻々と変化する値が面白くはあるのですが、図1のようにデータの振れもあって余り気分がいいものではありません(何もしないのに血糖値が上がったり、なかなか低下しないことが気になったりします)。結局、図2のような14日間測定後に得られる日内パターン(14日間平均)が一番信頼がおけるデータだと感じました。
データから気が付いたこととして、以下①、②があります。
① インスリン分泌が過剰(内臓脂肪が増える原因となる)となるような血糖値の急上昇(血糖値スパイク)は起こっていない
② 血糖値は概ね基準値(70~140 mg)にあるが、空腹時血糖値(絶食8時間以上での血糖値)が少し高い
空腹時血糖値 126 mg/dL以上は「糖尿病」、空腹時血糖値 100 ~126 mg/dL未満は「糖尿病予備軍」とされます。したがって、私は「糖尿病予備軍」であることが分かりました。
知ることが出来て良かった血糖値の日内パターン
「ぷちケトン体質」となるため 及び 内臓脂肪対策として先述のように食事に気を付けていなかったら、さらに高い血糖値で推移していたことが予想されます。
これまでの健康診断における空腹時血糖値は 90 mg/dL前後で推移しており、また血縁に糖尿病患者もいないことから、糖尿病とはまったく無縁だと思っていました。今回みられた空腹時血糖値の高値が 「腹囲の爆増 (80 → 92 cm)」 とどれ位関係しているのかは不明ですが、FreeStyleリブレ2を使って14日間の日内パターン(平均)を知ることが出来たことは、非常に有意義であったと考えます。
まとめ
「ぷちケトン体質」となるために情報を集める中で血糖値をリアルタイムで測定出来る機器があることを知り、「ぷちケトン体質となりつつある自分の血糖値がどのように推移するのか」を知りたいと思いました。
その結果、当初の目的とは異なりましたが、「自分が糖尿病予備軍である」という これまでにまったく考えたこともない事実を知ることが出来ました。しかし、私の場合「腹囲の爆増 (80 → 92 cm)」という伏線があったので、糖尿病予備軍であることを少しは予見すべきだったのかもしれません。
厚生労働省の調査によると、「糖尿病が強く疑われる者」は約1000万人、そして「糖尿病の可能性を否定できない者(予備軍)」も約1000万人いると推計されています。「ぷちケトン体質」となるために数多くの関連する本を読みましたが、現代のように糖質を含む多くの食品に囲まれる中で、よほど意識しなと「ぷちケトン体質」になれないばかりか、体質によっては糖尿病 もしくは その予備軍になってしまうことが懸念されます。
現在では、「適度な糖質制限」には多くの医者が賛成の立場です。これまで糖尿病にまったく無縁である方も、以下に紹介するような本を出来る限り多く読むことをお勧めします。この手の本を読む毎に糖質に対する理解と警戒心が高まると思います。「適度な糖質制限(糖質130 g/日 以下)」はそれなりに大変ですが、「糖質を意識し、摂取量を少し減らす」だけでも長い目で見た場合に健康に大きく寄与すると思われます。