ビタミンDが「慢性的な炎症」とも関係していることが近年発表されました
本ブログでも既に、ビタミンDが「COVID-19」及び「がん」に対して有効と考えられることを以下に取り上げました。
・他項「ビタミンD」
・投稿「がん発症リスクを抑える栄養素(日本人で不足)が論文発表されました」
・投稿「がん予防 に関する情報を纏めました」
また、ビタミンDは心臓血管疾患、糖尿病 、認知症、筋力などの様々な疾患や健康状態と関係があることが報告されています。最近では2023年にビタミンDは「慢性的な炎症」とも関係していることが報告されました。具体的には、英国の約30万人の血中ビタミンD濃度と慢性炎症のバイオマーカーとして広く使用されているC 反応性タンパク質 (CRP) との関連を分析したところ、用量依存的に逆相関(血中ビタミンD濃度が低いほど慢性炎症が起こる)していることが分かったという内容です。非常にインパクトのある結果です。
2022年に、日本人における血中のCRP濃度と がん罹患リスクの関連が報告されました。これまでも海外でこの手の報告はありましたが、 「慢性炎症」を引き起こす原因としてもっともよく知られている肥満に関係なく、生活習慣などの影響により生じる「慢性炎症」が、がんの罹患リスクに関連していることが示唆されました。なお、「慢性炎症」は がん、糖尿病、動脈硬化などの疾病の原因となるだけでなく、老化を加速させることも知られています。
殆どの日本人の血中ビタミンD濃度は不足しています
ビタミンDが「COVID-19」及び「がん」に対して効果を示す理由のひとつに、現代人においてビタミンDが不足していることが挙げられます。東京慈恵会医科大学のプレスリリース(2023年)で「殆どの日本人の血中ビタミンD濃度は不足とされる基準 30 ng/mL未満であり、その多くは欠乏とされる基準 20 ng/mL未満」という驚きの内容が報告されました。
また、田中消化器科クリニックのHPでは、職員の血中ビタミンD濃度を測定した結果が2021年に公表されていますが、東京慈恵会医科大学の報告と同じ傾向であることが分かります。同クリニックでは、当時からCOVID-19対策としてビタミンD摂取の重要性をこの結果と共に提唱していました。
このような結果を見るにつけ、まずは血中25(OH)ビタミンD濃度を測定し、正常(>30 ng/mL)、不足(21~30 ng/mL)、欠乏(<20 ng/mL)のうち、自分がどのレベルにあるのかを確認することを本ブログでは提案させて頂きましたが、そう言っている私自身がなかなか血中ビタミンD濃度測定を実施出来ずにおりました。その理由は、近所で血中ビタミンD濃度を測定可能な病院が見つからなかったからです。かかりつけの病院があれば相談出来るのですが、それもかなわずに時間が過ぎました。
キットを購入して血中ビタミンD濃度を測定しました
そんなとき、血中25(OH)ビタミンD濃度測定キット(アンブロシア社)がアマゾンのタイムセールで通常より少し安い価格(約1万円)で販売されているのを見つけ購入しました。病院では自費診療で約3000円で測定出来るとの情報はありましたが、先述のように近所に適当な病院が見つからなかったこともあり、離れた病院へ行く時間(結果を聞きに行くのを含めれば2回)、交通費、初診料、貰い風邪のリスクなどをトータルで考えたうえでの選択です。
サンプル調製は、キット付属の器具で指先に針を刺して出た血液を 付属の濾紙に印刷された直径1センチ程度の〇印 4個がまんべんなく血で染まるように吸い取らせるというもので、個人差はあると思いますがかなり大変な作業です。病院で採血をしてもらう方が私にはずっと楽に思えました。あとは付属の封筒(切手は不要)でそのサンプルをアンブロシア社へ送付します。
結果はHPへのアクセス 及び 郵送で確認出来ます。年末を挟んだこともあり結果が届くまでに かなり時間がかかりましたが、「43 ng/mL」と期待以上の好結果でした。分かり易いように、上述の東京慈恵会医科大学の結果における自分の結果を矢印で示しました(以下図)。
冬季で日光を浴びる機会も少なく血中ビタミンD濃度が低いことも危惧されたので、この結果に大変満足しています。毎日2000 IU(下記製品を毎日2錠)を摂取していることが功を奏したことは間違いないでしょう。