
昨年9月の投稿「明治(meiji)の『免疫チェック』を受けてみた」へのアクセスが思いのほか伸びており、これまでに投稿した検査(マイキンソー、尿1滴のがん検査、遺伝子検査、血中ビタミンD濃度、血糖値モニター、ホルモン年齢ドック、ミトコンドリア量測定、アルツハイマー型認知症遺伝的リスク検査、最終糖化産物(AGEs)測定)に関するものの中で一番人気となっています。さすが大手「明治」が販売すると こうも注目度が違うのかと驚いています。
「インナーガーデン」とは
明治が「見える化」サービス第二弾として販売(2024年12月)しているのが “短鎖脂肪酸” に着目した腸内タイプ別パーソナルケア「Inner Garden(インナーガーデン)」です。私は本ブログで「酪酸菌(強ミヤリサン)+ 難消化デキストリン」や「腸活のために難消化デキストリン 、イヌリン、フラクトオリゴ糖のうち どれが良いか?」といった投稿をしており、その中で「マイキンソー(腸内フローラ検査)」も実施しているほど本分野には興味があるにもかかわらず、昨年12月にYouTube番組のPIVOTで「インナーガーデン」に関する動画(リンク)を見るまで、このサービスの存在を完全に見落としていました。
「インナーガーデン」は、以下の「知の結集」ともいえる強力なバックアップで開発されています。
・株式会社メタジェン(福田真嗣代表): 短鎖脂肪酸の社会実装におけるフロントランナー
・H.U.グループ中央研究所: 臨床検査の国内トップクラスの知見
・株式会社 明治: 長年の腸内細菌研究と技術蓄積
最大の特徴は、「検査して終わり」ではないこと。 自分の腸内タイプを判定し、そのタイプが最も効率的に短鎖脂肪酸を作れる「最適な栄養源(食物繊維)」を含んだ飲料を摂取する、という具体的なアクションがセットになっている点にあります。
「マイキンソー」とは何が違う?
サイキンソー株式会社の「マイキンソー」は、累計検体数20万件以上の実績を誇る国内トップの腸内フローラ検査です。導入医療機関も1,500件を超えており、私自身も2019年に受検して自分の腸内環境を把握したつもりでいました。
しかし、私の場合は「酪酸産生菌の割合が高い」という結果に満足するだけで、「自分の菌タイプ」が何を意味するのか、どう生活に活かせばいいのかが分からずに 宝の持ち腐れになっていました。そんな中で出会った明治の「インナーガーデン」は、まさに目から鱗でした。
「インナーガーデン」を試すか否か
「インナーガーデン」は、「腸内フローラ検査」と「最適な食物繊維を含むココア飲料」を組み合わせた腸内タイプ別パーソナルケアサービスです。具体的には以下のような料金設定で、月々6,000円近くの出費となります。
・検査サービス 9,000円(定期購入・税込)
・専用ココア飲料(月24本):5,400円(定期購入・税込)
私は、「サプリメントはどんなに高くても一品目あたり月に3,000円」と考えているので、このサービスを続けることは正直厳しい・・・。そこで考えたのが、「手元にあるマイキンソーの結果を読み解けば、インナーガーデンと同じ『自分に最適な食物繊維』が導き出せるのではないか?」という節約術です。
「マイキンソー」の結果を見直す
久しぶりにマイキンソーのマイページにログインして驚きました。2019年当時の古いデータだけでなく、「アップデートされた新検査結果」が閲覧可能になっていたのです。驚いたことに、最新のマイキンソーでも「インナーガーデン」と同様のタイプ分類が導入されていました。
私の結果をみると、 リストにある6つの主要菌のうち 最も割合が高かった菌(メインプレイヤー菌)はバクテロイデスです。このタイプに推奨される食物繊維は「イヌリン」です。
ちなみに、日本人の約40〜70%はこの「バクテロイデス型(都市部の現代人に多い)」だそうです。一方で、菜食中心の方に多い「プレボテラ型」は約10〜20%程度とのこと。

「これでわざわざ明治で飲料を買わなくても、自分でイヌリンを購入すれば安上がりだ!」と一人ほくそ笑んでいましたが、さらに調べると面白い事実が判明しました。 実は2025年からは「マイキンソー利用者は、新たな検査なしでインナーガーデンの飲料を購入できる」という連携もスタートしていたのです(リンク)。
それでも「インナーガーデン」を購入した理由
自力で対策できると分かりつつも、結局 「インナーガーデン」を購入しました。
理由はシンプルです。
- ・ブログで紹介する以上、実物を体験しないわけにはいかない
・【初回限定】のクーポン利用で、腸内フローラ検査+飲料1ヶ月分が12,000円→6,000円と半額だった
この「実体験レポート」こそが、本ブログの真骨頂と考えています。
腸内フローラ検査から結果入手まで
検体送付からわずか10日間で結果が届く「インナーガーデン」のスピード感は、モチベーションを維持する上で大きなメリットです。
ただし、結果のボリュームに関しては、5ページに及ぶ詳細なレポートを提供する「マイキンソー」と比較すると、正直なところ「物足りなさ」を感じるかもしれません。しかし、これは明治が「腸活初心者でも迷わないための情報の絞り込み」を意図的に選択した結果だと言えるでしょう。


「マイキンソー」と「インナーガーデン」の決定的な違い
実は、私が「マイキンソー」を受検したのは2019年のことです。今回の「インナーガーデン」の結果と異なっていたため、最初は「5年の間に自分の腸内細菌叢が大きく変わったのだ」と考えました。しかし、両者の結果を深く読み解くうちに、真実は別のところにあると分かりました。変化したのは私の腸内環境ではなく、「腸内細菌タイプを決定する基準(モノサシ)」だったのです。私の場合、この判定基準の違いにより、結果が真っ二つに分かれました。
| サービス名 | 判定の基準 | 私の結果 |
| マイキンソー | 絶対値(その菌が占める割合) | バクテロイデス型 |
| インナーガーデン | 相対値(平均と比べた偏差値) | フィーカリバクテリウム型 |
2019年の「マイキンソー」の結果を、もし現在の「インナーガーデン」の基準に当てはめていたら、「フィーカリバクテリウム型」と判定されていたはずです。
・「数」で見るマイキンソー: 全体の中でどの勢力が最大派閥か?
・「個性」で見るインナーガーデン: 他の人と比べてどの菌が際立っているか?
どちらが正解というわけではなく、これは「腸内環境をどの角度から切り取るか」という視点の違いです。この違いを理解して初めて、5年前のデータと今のデータが自分の中で一つの線として繋がりました。
監修者が同じなのに「推奨される食物繊維」が違う謎
さらに、「インナーガーデン」のタイプ別おすすめ素材は先述の「マイキンソー」となぜか異なるようです。興味深いことに、両サービスとも慶應義塾大学の福田真嗣教授(株式会社メタジェン代表)の理論をベースにしているにもかかわらずです。

「マイキンソー」と「インナーガーデン」の比較表(下表)を作成してみると、①~③の大きな違いが浮き彫りとなりました。
① タイプ分類数: 6タイプ ⇔ 5タイプ
② 推奨食物繊維: ほぼすべてのタイプで異なる
③ 独自配合: インナーガーデンには必ず「フラクトオリゴ糖」が含まれる

②の推奨食物繊維の違いは、各社が採用しているエビデンス(研究論文)違いによるものでしょう。
また、③については、明治の長年の研究資産である「フラクトオリゴ糖」への絶対的な自信が伺えます。フラクトオリゴ糖を、あらゆるタイプの腸内環境を整えるための「呼び水」として位置づけている点は、食品メーカーとしての強いこだわりを感じます。
異なる結果をどう「自分事」にするか
今回の比較を通じて感じたのは、この分野にはまだ「唯一絶対の正解」はなく、ある程度の柔軟性(ファジーさ)を持って向き合うのが賢明だということです。私の今後のアクションは、以下の2点と考えます。
・長期的なモニタリング: 数年後の再検査には、再び「マイキンソー」を選ぶつもりです。理由は、経年変化を追うには「絶対値(%)」が必要だからです。自分の食生活の変化が、菌のシェア(占有率)にどう影響したかを可視化するには、偏差値よりも具体的な数値が不可欠だと考えます。
・短期的なアクション: 両方の検査で推奨された食物繊維(イヌリン、フラクトオリゴ糖、シクロデキストリン、ガラクトオリゴ糖)を、ローテーションまたは混合で取り入れて、幅広く菌をケアするつもりです。その際に、ココア飲料中の食物繊維量が開示されている(リンク)のでそれを参考にしない手はありません。
まとめ
2024年に投稿「腸活のために難消化デキストリン 、イヌリン、フラクトオリゴ糖のうち どれが良いか?」では下記のように記しました。
『難消化デキストリン 、イヌリン、フラクトオリゴ糖のようなプレバイオティクスを摂取することで、既に腸内フローラに常在菌として存在する酪酸菌を増やせることは確かでしょう。その時に、プロバイオティクスとして酪酸菌(強ミヤリサン)を摂取することに どれくらいの効果があるかは個人差があると思われますが、試す価値は十分にあると思われます。』
今読み返しても、この方向性は間違っていませんでした。しかし、「インナーガーデン」や「(現在の)マイキンソー」では、さらに一歩踏み込んだ「パーソナライズ(個別最適化)」という概念が加わりました。単に「良いとされる餌」を与える段階から、「自分の腸内細菌タイプに合わせた餌を選び、効率よく短鎖脂肪酸を作らせる」という、より戦略的なステージへ進化したと言えます。
ここで一つ、腸内フローラにまつわる「希望」の話をしましょう。腸内フローラの大半は、胎児が産道を通る際に母親から微生物を受け継ぐことで形成され、3歳までにはその構成がほぼ決まってしまうと言われています。これを聞くと、「じゃあ大人になってからの腸活は意味がないの?」と感じるかもしれません。しかし、それは誤解です。
・3歳までに決まること: どんな種類の菌が住めるかという「メンバーのラインナップ」
・日々の腸活で決まること: そのメンバーの中で「誰がリーダー(メインプレイヤー菌)になるか」
つまり、宿っている菌の顔ぶれは変えられなくても、どの菌に活躍してもらうかは、私たちが日々与える「餌」次第でコントロール可能だということです。
